最初磯釣りを始めたときは市販のドングリウキだった。
たくさんある物の中でも
「小里ウキ」(心材がコルクの物)が一番扱いが良く、もっぱらそればかり使用していた。

小里ウキ
天狗ウキを知ったきっかけはやはり情報誌からだった。
高橋哲也氏が紹介されており、離島のすばらしい磯と、両型のグレと、そして独特な形状の天狗ウキが紹介されていた。
そのときは
「こんなウキもあるんだな~」程度にしか思わなかった。
磯釣り修業時代はとある中紀の無名の地磯によく通った。
あまり人がやってこないその地磯は水深も浅くどちらかというと春~夏のチヌ場と思える磯だった。
ある初冬の風の強い日。
いつもの場所で釣りをしていた。
沖に沈み根があるのは見えていたが、普通のドングリウキでは仕掛けが飛ばなかったし、そこまで仕掛けを持って行く必要は無いと思っていた。

その日は少々うねりがあったため足下からサラシが沖へと延びていた。
サラシに仕掛けを乗せて放っていたら自然と沈み根の近辺まで運ばれて行った。
魚が釣れないのでぼーっとしていたら・・・いきなり
ガツンッ!!
竿先までアタリが伝わってきて釣れたのは両型のグレだった。
沈み根の際に魚がいるとわかったので、次から飛ばしウキを付けてダイレクトに狙い始めたのだが。
強い北西風にラインがあおられて、思うように仕掛けが磯際に付いてくれない。
自宅に帰ってからもどのようにして攻略すればよいかの思案が続いた。
仕掛けの条件は:
1.強風下でもピンポイントが狙える十分な重量を持った物。
2.着水後強風にあおられず仕掛けが安定すること。
3.できれば水中で浮いているような状態になる物。
これらの条件をクリアできる仕掛けを模索した。
2段ウキもやった。 「鞍馬天狗」も試した。(∩_∩)ゞ
でも理想にはほど遠かった。
そこで、かねてより噂に聞いていた「天狗ウキ」なるものを数個購入して、実戦に臨んでみた。
結果は扱い方が十分で無かったにしろ、
満足する遠投性と普通のウキでは考えられない高比重に納得した。
そのあといきなり2個ロストした。( i ◇ i )
こうして天狗ウキとの出会いが始まったわけだ。
がしかし!、それからさらなる試行錯誤が始まるとは思いもよらなかったのである。