テクニック

★目次ページに戻る

キャスティング1

 磯釣りに限らず,釣りでのキャスティングは重要な意味を持っています。
 仕掛けを魚の元へといち早く的確に運ぶために,必須と言えるでしょう。

 魚は海の中のどこにでもいるものではありません。
 バス釣りを行った方ならよくわかると思いますが、正確なキャストで的確にポイントに仕掛けを投入するかしないかで釣果は極端に変わってきます。
 海釣りでバスフィッシングほどの正確さが必要なのか?という疑問が生じるかもしれません。
 二人の釣り人が並んで釣りをしている時に一人は次々に釣果を得て、もう一人が数十㎝しか違わないのに全く釣果が無いということがしばしばあります。
 なぜか一点でしか食わないということがありうるのです。
 沖の潮目、シモリの際など魚が補食する小さなポイントを探っていくために正確なキャストが必要になります。

 下図を見て下さい。
 手前に撒いた撒き餌が潮流に引かれて沖に流れていき,良型の魚が見えています。
 手前には餌取り達が群れています。
 この時にどこに仕掛けをキャストするでしょうか?
 やはり沖の良型を狙いたいですよね。




 餌取りである小魚を避けるためには沖へ遠投しなくてはいけません。
 しかも良型の魚が群れている場所に仕掛けが到達した時には仕掛けがきちんとなじんでいるように投入しなくてはアタリも不明確なものとなってしまいます。。
 楽しく貴重な釣行の1日のうちで、魚が釣れ盛る時合いという時間はたいへん短いものです。
 その短い時間のうちにより多く、より両型を得るためには「手返し」が重要なのは皆さんもよくおわかりと思います。
 正確に短時間にポイントに仕掛けを投入することが好釣果につながります。
 的確なキャスティングを行うことで手返しのスピードを上げることは非常に重要ということは自ずとおわかりになると思います。

 キャストの種類、その方法とどういうときに使うのかはここでは書きません。
 技術書を読めば書いてありますので参考にしてください。
 特にバスフィッシングはキャストが非常に重要なテクニックなのでおおいに参考になると思います。




 例を挙げてみます。
 潮の速い釣り場で仕掛けをダイレクトに投入した場合,仕掛けが早い潮流に流されてしまい,ウキ下のハリスがなじむ頃には下図の様になってしまいます。



 仕掛けがなじむ頃,魚のタナに到達する頃合いに仕掛けがポイントを通過するようなキャストを心掛けなければいけません。
 遥か潮上に仕掛けを投入し、ポイントを通過させるようなキャストの一例を下図で書いてみました。




 このことは強風下の状況でも同様の事が言えます。


 ①ただ単に強風下でポイントへキャストしました。


 ②ウキ下の仕掛けがなじむ頃には強風に道糸があおられ,ポイントからすれてしまいます。


 ③そこでB点で仕掛けがなじむように考えてA点にキャストします。 しばらくするとC点へ移動しポイントがはずれます。



 さて、このような正確なキャスティングを実際に行うためには長い時間の練習と絶え間ない努力、そして現場での素早い計算力が必要になってきますね。
 これを読まれている殆どの方が「休日釣り師」であると思いますし、毎週のように釣り場に通えるわけでなく、仕事の合間にキャストの練習なんてちょっと無理だと思います。

 正直言って私も「ここまでの正確なキャストが毎度毎度できるのか?」と問われたら「出来ない!」としか答えられません。
 10回投げたら3回ぐらいは狙ったポイントをはずしてしまいます。下手くそですから(;^_^A
 私にとって毎回の釣行は釣りを楽しみながら必ずキャスティングの練習を行っています。
 ブランクがあいてしまうとキャスティングのコツを取り戻すのに時間がかかったりします。
 これを読まれている皆さんはどうでしょうか? 毎回正確なキャスティングができていますか?

 例えば背後が絶壁、足場も狭く竿を後ろへ振りかぶられないなんていう環境の磯で遠投しなければいけないとしたらどうでしょう。
 普段はこのような磯場へ行っている方なら苦にはならないでしょうが、私でしたら90%以上キャスティングに失敗するでしょう。
 なかなかこういう条件下に遭遇しないと練習できないものです。



 自然の影響や、自己の練習不足でうまくキャスティングできないときはやむなく次のテクニックを行っています。 
 下の図は目的とするポイントより沖目に投げ込んでしまった時、又は向かい風などでポイントにうまく入らないときに利用する手です。
 少し沖に振り込んだ仕掛けを竿を使って目的とするポイントに引っ張って修正してやります。
 また、着水時に仕掛けがたわんで着水したことがわかり、ラインを伸ばして仕掛けをなじみやすくさせるために少し引き戻したりもします。





 次に強風下でポイントに仕掛けをうまく投入できないときの工夫です。
 強風下では風の吹くタイミングと強さにあわせて計算しながら仕掛けを振り込むのですがこれがなかなかうまくいきません。
 そこで、少し風上に仕掛けを投入してやり、道糸を風の中でたわませることで帆の役目をさせ、ポイントへと導いていく方法です。




 この方法はおそらく皆さんも行っているありきたりのことだと思います。
 しかしながら、この方法はあくまで仕掛けを修正する応急方法、つまり「ごまかしのテクニック」にすぎません。
 なぜなら、故意にラインを戻したり自然の力を借りて仕掛けを移動させることは、仕掛けの方向が変わってしまい仕掛けのなじむ時間に悪影響を与えるからです。

 未熟な私はこの「ごまかしテクニック」はけっこう用います。
 貴重な釣りの時間を楽しむがためです。ダメかな?(*。*)


 キャスティングに付随する仕掛けのはわせについては事項で述べたいと思います。


  

★目次ページに戻る

▲このページのトップへ



トップページに戻る