釣りクラブ 2006年7月5日記
天狗ウキにまつわる釣りクラブと言えば「
TEAM TETSU(チーム・テツ)」。
「お嬢ちゃまからおじいちゃんまで、釣り好きであればうまくてもへたでも、ファンでなくても入れます。 釣りを通して海を楽しみましょう。」
結成の趣旨はこういう謳い文句で1994年頃に結成されました(具体的な結成日は資料が無いので不明)。
三宅島の天狗屋の常連やアルバイト諸氏が中心となって、高橋哲也氏を会長に個人的な磯釣りクラブを発足したと聞いております。
*当時、構成メンバーは20~30歳代中心で、それとは別に40歳代以上の天狗屋常連メンバーが作ったTEAM
GG(チーム・ジジー)というのがありました。 私も釣り情報誌でクラブの存在を知り、1995年に入会。
まだまだ磯釣り初心者だった私にとって最初の例会参加は不安でしたが、関西ブロック所属のメンバーの皆さんはとても親切で、アットホームな雰囲気でした。
魚が釣れても釣れなくてもみんなでワイワイやって釣りを満喫して、楽しい集まりで、高橋哲也氏のTVでのネームバリューも影響してどんどんメンバーが増えていきました。
TEAM TETSUに入会すると天狗ウキを使わねばならない、シマノ製品利用でなければならないという誤解が多々あったようですが(確かにウキは天狗ウキ使用、メーカーはシマノ主体の方が多数存在しました)、実際にはそんなことはなくメーカーとか釣り技法にはあまりとらわれることはなく、自由なクラブでした。
結成から数年が経ちメンバーは増加の一途を辿り、個人的な磯釣りクラブとしては日本最大の会員数を持つようになり、支部は日本全国だけでなく台湾・韓国支部までも発足されるほど発展しました。
第1回機関誌
この時期にとある支部での変な噂が流れてきました。
TEAM
TETSUのメンバーが釣行の時、磯渡しの際に一般客を押しのけ良い磯への渡礁を主張しトラブルになった、メンバーが例会の際にあたかもその磯の主であるかのような振る舞いをして他の釣り客から迷惑がられているという内容のものでした。
未確認情報ですが当時は釣りブームの走りの頃で、高橋哲也氏の格好良さに惹かれて入会してきた新規メンバーが実際に起こした出来事らしいです。
私が所属する関西ブロックでは渡礁の際は常連・一般客が渡礁を終えてからの一番最後。
時には3番船、4番船になることなど常で、一般客とトラブルになるようなことは全く無く(逆にスマンなぁ~と謝られるぐらい)、たいへん紳士的に行動していましたので、そんな噂を聞いたときは心底驚かされました。
その頃からクラブ本部と支部と微妙な確執が生じてきたようで、主要な支部長が退会したり、初期メンバーが次々と脱会していき、「上層部ではいったい何が起きてるの???」という不安が生じてきました。
そんな中、あの2000年6月の三宅島噴火という災害が発生しました。
この災害はご存じのように9月に全島民避難という最悪な事態に陥り、三宅島天狗屋の運営も停止、三本岳への渡礁も禁止という事態にまで発展し、なぜか本部執行部がまでもが運営を休止してしまい事実上解体してしまいました。
各支部は本部の運営が休止しているのでそれぞれ独自に運営することを余儀なくされたのです。
ほぼ2年間近い空白期間の後、これではいけないと九州支部の支部長さんが中心となり再編成がなされることになりました。
と、ここまでが私が知っているTEAM TETSUの経緯です。
現在はどのようになっているのか退会してしまった私にはわかりません。
私はというと2002年末頃から仕事や家庭の周囲の環境が急速に悪化。
クラブの例会どころか磯釣りすらままならないという状況で、ほぼ幽霊会員となりつつありました。
2003年年末の例会に久しぶりに顔を出したとき、雰囲気が異常に変化を遂げているのに気づきました。
ほぼ半分のメンバーの顔が見えません。
釣りの方はと言うとすっかり競技志向。
朝一番の乗船前からなんだか殺伐とした雰囲気。
釣りが終わっても誰が1番だの2番だの・・・・。
「お嬢ちゃまからおじいちゃんまで、釣り好きであればうまくてもへたでも、ファンでなくても入れます。 釣りを通して海を楽しみましょう。」
この最初のうたい文句はどこに行ってしまったのか、もちろん競技志向の雰囲気が苦手な私は釣り自体を楽しめるはずがありません。
これが決定打になって私は2004年春に退会することにしました。
以後、クラブメンバーとの音信も不通になってしまいましたので、現在でも活動しているのかどうか、顔なじみだったメンバーが在籍しているのかどうかもわかりません。
NET上では今のところTEAM TETSUに関する記述があまり見受けられないのが寂しいですね。
今でも活動されているのなら、魚が釣れても釣れなくてもワイワイやって楽しんでいた頃の雰囲気であると思います。
クラブメンバー一人一人の方を陰ながら応援しているということをここに記しておきます。