メンテナンス

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天狗ウキは復活するか

補修工程 今から約1年半前,傷つき比重の狂ったメタルウキを修復するため,内部に浸透した水分を除去する様々な試みを重ねていました。
 何度も失敗した末に自然乾燥での実験を開始したのです。



 傷ついたメタルウキ

 乾燥剤入りの箱に傷ついたメタルウキをそのまま入れ密封することにしました。
 それから約1年半,試みを実行に移すため約半数のウキをアトランダムに選び出し,メンテナンスを開始したのです。
 残り半数は更に1年密封することにしました。


 保存状態(BOXは密封していた)


 メンテナンスの方法として,
1、表面コーティングの除去。
2、破損部凹み部分の穴埋め&再塗装。
3,瞬間接着剤による補強&再コーティング。


 1番はカッターナイフ及びサンドペーパーで慎重に薄いコーティングの皮膜をはぎ取りました。
 *ウッドの場合,表面素材を傷つけてしまうため出来ない方法です。
 2番は凹んだ穴に瞬間接着剤を流し込み表面が均一になるよう努めました。
 3番はTOP部,メタル部との継ぎ目,底辺のカン部の継ぎ目に薄く瞬間接着剤を何層にも塗りました。


 補修完了したウキ
 



実釣報告

 平成11年11月27日紀伊勝浦での実釣結果。
 この日はウッドを使用せず補修したメタルウキ1本で通すことにした。
 まずはメタル28φ5番
 比較的破損が少なく沈降速度も狂いが少なかったこのウキは,予想通り新品のウキと何等変わりなく操作が可能であった。

 次にメタル31φ6番
 非常に傷が多く,あきらかに沈下速度が狂っていたウキで期待を寄せたのだが,結果は沈む沈む。(笑)
 数度使用したが結局は根がかりによりLostしてしまった。

 次にメタル34φ9番
 殆ど破損の無かったこのウキは番数通り水面上に浮いたままの状態で満足させてくれました。

 次にメタル28φ3番
 それほど破損の無いように思われていたのだが,補修前は明らかに沈降速度に狂いが生じていた物です。
 これは予想に反して全く使い物にならず,最後にはLostしてしまいました。

 次にメタル34φ番
 破損が大きく見え心配したのですが,従来のウキと同様の反応を見せてくれました。

 他に径の異なるウキも使用しました。

 これらの結果から判断出来ることは傷の有無に関わらず,沈降速度が完全に狂っていたウキは乾燥が不完全であった。
 傷が付いたときに使用を取りやめ,素早くメンテナンスのための乾燥及び補修を行った物は完全に回復する可能性があるということです。


 おそらくウッドでも同様のことが言えるでしょう。
 早め早めの処置がウキを復活させる秘訣だと思われます。

 1年乾燥物の使用結果は以上です。

 

 

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